空き家の選択肢(売却・賃貸・解体・管理)
実家や相続した家が空き家になっているとき、選択肢は大きく4つあります。
| 選択肢 | 概要 |
|---|---|
| 売却する | 家と土地を、または土地だけを売る |
| 賃貸する | 修繕などを行い、貸し出して家賃収入を得る |
| 解体する | 建物を取り壊し、更地にして活用または売却する |
| 管理を続ける | 当面は残し、定期的に管理して維持する |
どれが最適かは、建物の状態、立地、ご家族の考え、費用の準備によって変わります。まずは、空き家の現状を把握し、「使う予定があるのか」「手放したいのか」を整理することから始めましょう。
当面は残しておく場合でも、管理を怠ると傷みが早く進みます。目安として、窓を開けての換気、水道を流して配管の状態を保つこと、郵便物の整理、庭木や雑草の手入れ、雨戸や鍵の確認などを、定期的に行いましょう。遠方にお住まいで通うのが難しい場合は、近隣の方や、管理を代行するサービスに相談する方法もあります。費用や内容は事業者によって異なりますので、よく比べてください。
相続した家を兄弟姉妹で共有したまま、誰も管理しない状態になるケースがあります。管理の担当者を決め、草刈りや換気にかかる費用の分担を、簡単なものでも書面に残しておくと、後から負担を巡って行き違いになることを防ぎやすくなります。遠方から相続手続きを進める際のポイントは、遠方に住む相続人が滋賀の実家を相続するときの進め方で整理しています。
売却を考える場合は、滋賀で不動産を売却する流れと注意点で、査定や契約の流れを整理しています。相続した家の名義の手続きが済んでいない場合は、滋賀で不動産を相続したらも確認してみてください。建物を解体して更地にし、活用する場合は、滋賀の土地活用ガイドも参考になります。
放置するリスク
空き家は、住んでいる人がいなくなると、傷みが進みやすくなります。放置すると、次のようなリスクが高まります。
- 屋根や外壁の傷み、雨漏り、建物の劣化
- 庭木や雑草の繁茂、害虫・害獣の発生
- 台風や積雪による、屋根材や塀の落下・倒壊
- 不法投棄や、不審者の侵入、火災の心配
- 近隣への迷惑、苦情やトラブル
- 所有者として、管理の責任を問われるおそれ
建物が倒壊して他人に損害を与えた場合などには、所有者が責任を問われることがあります。「そのうち考える」と先送りするほど、費用や手間が増えることもあります。
空家法の改正(2023年12月13日施行)により、特定空家になる前の段階の「管理不全空家等」についても、市町による指導や勧告が行われるようになりました。勧告を受けると、敷地の固定資産税の住宅用地特例が解除されます(2026年10月時点。出典:国土交通省)。制度の内容は見直されることがありますので、最新の情報は国土交通省や各市町の空き家対策の担当窓口でご確認ください。
建物を解体すると、土地の固定資産税の扱いが変わる場合があります。解体を決める前に、市町の税務担当窓口で、変わる内容と時期を確認しておきましょう。解体費用の考え方は、空き家の解体費用が変わる要因と考え方で整理しています。
それぞれの費用の考え方
費用は、建物の大きさ、状態、立地、荷物の量などで大きく変わります。ここでは、考え方の目安を整理します。
- 売却:仲介手数料、登記の費用、荷物の整理、境界の確認などがかかります。そのままの状態で売る方法もあれば、修繕してから売る方法もあります
- 賃貸:入居できる状態にするための修繕が必要になります。その費用を、家賃収入で回収できるかを確認しましょう
- 解体:建物の構造や大きさ、周辺の道路の状況によって、数十万円から数百万円と幅が出ます。解体後は、土地の税金の扱いが変わる場合があります
- 管理:換気、掃除、草刈り、見回りなどの手間と費用が、継続的にかかります
金額は条件で大きく変わります。複数の見積もりや査定を取って、比べましょう。
判断のポイント
迷ったときは、次の順で考えてみてください。
- 建物の状態:修繕して使えるのか、傷みが大きいのか
- 立地と需要:買いたい人、借りたい人がいる場所か
- ご家族の考え:相続人どうしで、将来の方針を話し合えているか
- 費用と時間:準備できる資金と、管理にかけられる手間
- 将来の予定:自分や家族が住む可能性があるか
家の中の荷物や、思い出の品の整理も、悩みの種になりがちです。ご家族の思いが詰まった家ですので、気持ちの整理がつくまで時間が必要なこともあります。ただ、先送りが長くなるほど建物の傷みが進む面もありますので、できる範囲から少しずつ進めていくとよいでしょう。無理のないペースで進め、必要に応じて専門家の力も借りましょう。荷物の片付けの進め方は、滋賀で遺品整理を進めるにはも参考になります。
自治体の制度の確認方法
多くの市町では、空き家に関する相談窓口や、制度を設けています。内容は市町や時期によって異なりますので、次の流れで確認しましょう。
- 空き家の所在する市町の、空き家対策の担当窓口に問い合わせる
- 「空き家バンク」など、売りたい・貸したい空き家と、探している人をつなぐ制度があるかを確認する
- 解体や改修に、補助制度があるか、対象の条件と受付期間を確認する
- 管理が難しい場合の、相談先や支援の有無を確認する
補助金は、予算の範囲内で受付期間が限られていたり、契約や着工の前に申請が必要だったりすることがあります。工事を始める前に確認しておきましょう。国土交通省や滋賀県の公開情報も、制度の全体像をつかむ参考になります。
市町に問い合わせるときは、建物の所在地と築年数、空き家になった時期、名義人、今後の希望(売る、貸す、解体するなど)を伝えます。そのうえで、対象になる制度、受付期間、申請の時期を聞いておくと、確認が一度で済みやすくなります。
相談の進め方
空き家の悩みは、売却、相続、解体、税金など、複数の分野にまたがります。まずは、次の情報を整理してから相談すると、話が進みやすくなります。
- 建物と土地の所在、名義(登記)の状況
- 建物の築年数と、傷みの状態
- 相続人の状況と、話し合いの経過
- 希望すること、不安に感じていること
名義の確認は、法務局でできます。空き家のほかの記事は、空き家解決の記事一覧からご覧いただけます。
判断に迷うときは、ページ内の相談窓口もご利用いただけます。ご相談内容に合わせて、事業者をご案内しています。
監修:Terra Keystone 代表(宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士)