空き家で起こり得るリスク
空き家は、住む人がいなくなると、建物も敷地も急速に傷みやすくなります。放置したときに起こり得るリスクは、大きく3つに分けられます。
- 税金の負担が増えること
- 建物や敷地の管理ができなくなり、傷みや荒れが進むこと
- 近隣に迷惑をかけ、トラブルになること
「すぐに困ることはないから」と先送りしてしまうと、気づいたときには、取れる手段が狭まっていることもあります。空き家の全体像や売却・賃貸・解体・管理といった選択肢は、滋賀の空き家をどうする?売却・賃貸・解体・管理の選択肢と判断ポイントで整理しています。
放置の期間が長くなるほど、傷みが進み、手入れや片付けに必要な手間と費用も大きくなります。実家などの場合は、家財が残ったままになっていることも多く、片付けに時間がかかることがあります。思い出の品も多く、気持ちの面で手がつけにくいこともあるかと思います。特に遠方に住んでいて、なかなか見に行けない場合は、状況の把握が遅れがちです。まずは、現在の状態を知ることが、対応の第一歩になります。
税金面の注意
土地に住宅が建っていると、固定資産税などが軽減される「住宅用地の特例」が適用されている場合があります。ところが、空き家の状態が悪化して行政から勧告を受けると、敷地の税負担が増えることがあります。
改正空家法は2023年12月13日に施行され、倒壊のおそれなどがある「特定空家」になる前の段階として、「管理不全空家等」への指導・勧告が加わりました。勧告を受けた場合、敷地の固定資産税の住宅用地特例が解除されます(2026年10月時点。出典:国土交通省)。制度の内容は変わることがあるため、最新の情報は、国土交通省や各市町の空き家対策の担当窓口で確認してください。
固定資産税などの納税通知書は、空き家になっても所有者に届きます。送付先が古い住所のままになっていないかも、確認してください。
税額そのものは、土地や建物の状況によって異なります。個別の税額の見通しは、市町の税務担当窓口や税理士に確認するのが確実です。
管理不全・近隣トラブル
管理されない空き家では、次のような問題が起こりやすくなります。
- 屋根や外壁が傷み、瓦や外壁材が落下する
- 台風や雪で建物の一部が倒れたり、飛散したりする
- 庭木や雑草が伸び、道路や隣地にはみ出す
- 害虫・害獣が住み着き、臭いや衛生面の問題が出る
- 不審者の侵入や放火などの防犯・防災上の不安が高まる
こうした問題が原因で近隣の人や通行人にけがをさせたり、物を壊したりした場合、所有者が責任を問われる可能性があります。相続した家で所有者としての自覚がないまま時間が過ぎてしまうケースも少なくありません。名義が故人のままの場合は、相続の手続きを整理する必要があります。手続きの流れは、滋賀で不動産を相続したらをご覧ください。
また、空き家の状態が悪化すると、売却や賃貸に出すときにも、不利になることがあります。雨漏りやカビ、シロアリなどの被害が進んでいると、修繕の費用がかさんだり、買い手や借り手が見つかりにくくなったりします。建物の状態が比較的よいうちに検討を始めることが、選択肢を広く保つことにつながります。管理を続ける場合は、見回りの頻度や庭木・雑草の手入れ、郵便物の整理などをあらかじめ決めておくと続けやすくなります。
早めに検討したい選択肢
空き家の状況に応じて、次のような選択肢があります。
- 売却する:手放すことで、管理や税の負担から離れられます
- 賃貸として活用する:修繕が必要な場合は、費用との見合いを検討します
- 解体して更地にする:解体の費用や税の扱いの変化を確認します
- 当面は適切に管理を続ける:定期的な見回りや通風・清掃を行います
選択肢を比べるときは、費用と手間のほかに、ご家族の気持ちや今後その家を使う可能性があるかも、考え合わせます。
どの選択肢にも利点と注意点があります。売却を考える場合の流れは、滋賀で不動産を売却する流れと注意点で解説しています。空き家に関する補助金や制度は、自治体や時期によって異なります。制度の詳細は、最新の国や各市町の情報で確認してください。
対応を先送りしたくないとき
何から手をつければよいか分からないときは、次の順に整理すると進めやすくなります。
- 名義と権利関係を確認します(登記の内容は法務局で確認できます)
- 建物の現在の状態を現地で確認し、写真などで記録します
- 自治体の空き家対策の窓口に利用できる制度や相談先を問い合わせます
- 売却・活用・管理のうち、どの方向で考えるかを家族で話し合います
ご家族の思い入れのある家であるため、判断が難しいこともあるかと思います。急いで決める必要はありませんが、状態が悪化する前に確認できる範囲から進めておくことをおすすめします。個別の事情については、各市町の窓口や司法書士、税理士、宅地建物取引業者などの専門家に確認してください。
判断に迷うときは、ページ内の相談窓口もご利用いただけます。ご相談内容に合わせて、事業者をご案内しています。
監修:Terra Keystone 代表(宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士)