売却にかかる費用の種類
不動産を売却するとき、多くの方が気にするのは「最終的に手元にいくら残るのか」です。売却価格がそのまま手取りになるわけではなく、さまざまな費用が差し引かれます。
売却でかかる主な費用は、次のとおりです。
- 仲介手数料:不動産会社に売却を依頼したときの成功報酬
- 印紙税:売買契約書に貼る印紙にかかる税金
- 登録免許税:住宅ローンが残っている場合などの、抵当権抹消の登記にかかる税金
- 譲渡所得に関わる税金:売却して利益が出たときにかかる税金
このほか、測量・解体・残置物の処分が、場合により発生することがあります。必要になるかどうかは物件の状態によって異なるため、早めに確認しておくと安心です。
金額や税率は、物件や取引の条件によって変わります。売却全体の流れは、滋賀で不動産を売却する流れと注意点で確認できます。
仲介手数料の考え方
仲介手数料は、売買契約が成立したときに不動産会社へ支払う報酬です。仲介手数料には宅地建物取引業法に基づく上限があり、上限額は国土交通省の告示で定められています(2026年10月時点。出典:国土交通省)。
具体的な金額や計算方法は、取引の条件によって変わります。制度は見直されることもあるため、最新の内容は国土交通省の公開情報で確認してください。
仲介手数料について、知っておきたい点は次のとおりです。
- 報酬は、原則として売却が成立してはじめて発生する成功報酬です
- 上限は定められていますが、実際の金額や支払い方法は、媒介契約の内容で確認します
- 手数料の中に含まれる業務の範囲は、会社によって説明が異なる場合があります
媒介契約の種類によって、不動産会社の動き方が変わります。違いは媒介契約の3種類で整理しています。契約前に、手数料の金額と、何を含んでいるのかを書面で確認しておきましょう。
税金・その他の費用
印紙税と登録免許税
印紙税は、売買契約書に貼る印紙として納める税金です。登録免許税は、住宅ローンが残っている物件の抵当権を抹消するときなど、登記の手続きで納める税金です。
印紙税は契約書の記載金額、登録免許税は登記の内容に応じて決まります。税額の細部は変わることがあるため、法務局や税務署で最新の情報を確認してください。住宅ローンが残っている場合、抵当権の抹消は引き渡しまでに必要になる手続きなので、金融機関から必要書類を取り寄せる時期も、早めに確認しておきましょう。
譲渡所得に関わる税金
売却した金額が、購入したときの費用などを上回って利益が出た場合、その利益に対して税金がかかることがあります。利益が出ない場合や、特例が使える場合は、税金がかからないこともあります。
税額は、所有していた期間、居住用かどうか、特例の適用などによって大きく変わります。個別のケースは、税理士や税務署に確認することをおすすめします。
費用を支払う時期の違い
費用は、一度にまとめて払うわけではなく、種類ごとに時期が異なります。
- 仲介手数料:契約書の取り決めに従い、契約時と引き渡し時などに分けて支払うことがあります
- 印紙税:売買契約書を作成するときに納めます
- 登録免許税:登記の申請に合わせて納めます
- 譲渡所得に関わる税金:売却した翌年に、申告と納付を行うのが一般的です
時期や分け方は、契約の内容で異なります。日付や金額は、実際の契約書で確認してください。
手取りの考え方
手元に残る金額は、次のように考えると整理しやすくなります。
- 売却価格から出発する
- 住宅ローンの残りがあれば、完済のために差し引く
- 仲介手数料・印紙税・登録免許税などの費用を差し引く
- 譲渡所得に関わる税金が発生するかを確認する
売却価格が決まる前でも、「この項目が差し引かれる」と分かっていれば、おおよその見通しを立てられます。査定額は売れる金額を保証するものではないため、手取りは幅を持って考えておくと、資金計画にずれが出にくくなります。
住宅ローンの残りが売却価格を上回りそうな場合は、金融機関への早めの相談が必要です。完済できない場合の進め方によって、必要な手続きが変わります。
気になりやすい点
「諸費用は売却代金から払えるのだろうか?」と気になる方もいらっしゃるでしょう。売却代金が入る引き渡しの時期と、費用を払う時期が前後することがあるため、立て替えが必要になる場合があります。いつ・いくら必要になるのかを事前に確認しておくと、資金繰りの不安が小さくなります。
「相続した不動産でも同じ費用がかかりますか?」という疑問もあります。基本的な費用の多くは共通していますが、売却して引き渡すまでに名義変更(相続登記)が必要になるため、その費用や手続きが別にかかります。相続した不動産の扱いは、滋賀で不動産を相続したらが参考になります。
費用の見通しに不安があるとき
売却を決めたものの、手元に残る金額が見えず不安に感じる方は少なくありません。そうしたときは、次の順で整理してみてください。
- 不動産会社に、想定される費用の項目を一覧で出してもらう
- 税金が気になる場合は、税理士や税務署に確認する
- ローンの残りと抵当権の抹消については、金融機関と法務局で確認する
費用の見通しが立たないまま進めると、契約や引き渡しの段階で想定外の出費に気づくことがあります。専門家選びで迷うときは、住宅・不動産の専門業者の選び方が参考になります。税金全般の基本は、不動産と暮らしのお金・税金の基礎知識にまとめています。
判断に迷うときは、ページ内の相談窓口もご利用いただけます。ご相談内容に合わせて、事業者をご案内しています。
監修:Terra Keystone 代表(宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士)