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不動産管理・賃貸経営 | 公開日

空室対策の考え方|賃料・設備・募集方法の見直しポイント

空室の原因の切り分け

空室が続くと、「賃料を下げるしかないのか」「設備を新しくすべきか」と、すぐに対策へ気持ちが向かいがちです。しかし、原因を特定しないまま手を打つと、費用をかけても効果が出にくくなります。まずは、なぜ空室が続いているのかを切り分けることから始めます。

空室の原因は、大きく次の3つに分けて考えられます。

  • 物件そのものの条件:立地、築年数、間取り、設備の状態
  • 賃料や契約条件:周辺の相場とのずれ、初期費用、更新や敷金などの条件
  • 募集の方法:募集の情報が入居希望者に届いているか、見え方に問題がないか

切り分けるときは、問い合わせの数や、内見の件数に注目します。問い合わせがほとんどない場合は、賃料や募集の見せ方に課題がある可能性があります。内見は多いのに申し込みにつながらない場合は、室内の状態や設備、条件面に原因があるかもしれません。

管理会社や仲介会社から、内見した人の反応や、申し込みに至らなかった理由を聞き取っておくと、判断の材料になります。賃貸経営全体の見直しの考え方は、滋賀で賃貸経営を見直すでも整理しています。

賃料・条件の見直し

原因が賃料や条件にあると考えられる場合、まず周辺の似た条件の物件と比べてみます。比べる項目は、賃料、広さ、築年数、駅やバス停からの距離、設備、初期費用などです。

賃料を見直す場合の考え方は、次のとおりです。

  • 賃料を下げる前に、初期費用や契約条件の調整で入居しやすくできないか検討する
  • 賃料を下げる場合は、空室が続く間に失う家賃収入と、下げたあとの収入を比べる
  • 一度下げた賃料は、元に戻しにくい点を踏まえて判断する

たとえば、礼金を設けない、フリーレント(一定期間の賃料を免除する条件)を付けるといった方法は、賃料そのものを下げずに、入居のきっかけをつくる手段です。ただし、効果は物件や時期によって異なり、入居につながるとは限りません。

ここで挙げた考え方は一般的な例で、効果を保証するものではありません。賃料の見直しで収入が変わると、税務や融資の計画にも影響が出ることがあります。税務や融資に関わる判断は、税理士や金融機関に相談しましょう。

賃料を決めるときは、募集している賃料と、実際に成約した賃料が異なることがある点にも注意が必要です。仲介会社から、近隣で最近成約した事例を聞くと、現実的な水準をつかみやすくなります。

設備・リフォームの考え方

設備の見直しは、費用がかかるため、効果を見極めてから行います。入居者の希望として挙がりやすい設備には、インターネット環境、独立洗面台、宅配ボックス、温水洗浄便座、収納の充実などがあります。ただし、どの設備が入居の決め手になるかは、地域や入居者層によって異なります。

設備を新しくするかどうかは、次の順で考えると判断しやすくなります。

  1. 入居希望者から指摘された点や、内見で反応が悪かった点を整理する
  2. 費用に対して、賃料や入居しやすさにどの程度つながりそうかを見積もる
  3. 費用が大きい場合は、小さな修繕から段階的に試す

築年数が古い物件では、水まわりの汚れや臭い、壁紙の傷みなど、清潔感に関わる部分の印象が大きく影響することがあります。大がかりな改修の前に、清掃や壁紙の張り替えなどの比較的小さな手入れで印象が変わるかを確認するのも一つの方法です。

設備投資の効果は断定できません。投資した費用を回収できるかどうかは、想定する家賃や入居期間によって変わるため、複数のパターンで試算しておきます。収益の考え方は、滋賀で不動産投資を始める前にも参考になります。

募集方法の見直し

物件の条件が悪くなくても、入居希望者に情報が届いていなければ、空室は埋まりません。募集の方法も見直してみます。

  • 募集の写真や間取り図が、物件の魅力を伝えているか
  • 物件の説明文に、周辺の環境や暮らしやすさが書かれているか
  • 複数の仲介会社に情報が行き渡っているか
  • ペット可・楽器可など、条件の変更で対象が広がらないか

写真は、明るい時間帯に撮影し、水まわりや収納も写すと、見る人が暮らしをイメージしやすくなります。

管理会社に任せている場合は、募集の状況を定期的に報告してもらいます。管理を任せる方法には、サブリースと管理委託がありますが、どちらにもメリットとリスクがあります。

サブリースは、空室の有無にかかわらず一定の賃料を受け取れるため収入が安定しやすい一方、契約内容によっては賃料の見直しや契約条件の変更が行われる場合があります。解約の条件も、あらかじめ確認が必要です。

管理委託は、入居者から支払われる賃料から管理手数料を差し引いた金額が収入になり、空室の影響は自分で負います。どちらかが優れているわけではないため、賃料の見直しや解約の条件、手数料の内容を契約書で確認して選びます。

空室が続くとき

賃料・設備・募集のどれから手を付けるか決めかねたまま、空室が長引いてしまう場合があります。そのようなときは、次のように整理してみてください。

  • 空室の期間と、その間に失った家賃収入を把握する
  • 問い合わせ・内見・申し込みの件数を記録する
  • 周辺の相場と、自分の物件の条件を並べて比べる

こうした整理は、管理会社に任せきりにせず、オーナー自身が状況を把握するために役立ちます。

住宅政策や賃貸住宅に関する公開情報は、国土交通省や各市町の住宅・まちづくりの担当窓口で確認できます。賃貸経営や資産の見直しについては、不動産ソリューションの相談窓口でも承っています。物件ごとの収支や資産全体の整理に不安がある場合は、不動産オーナーの資産管理入門も参考にしてください。

判断に迷うときは、ページ内の相談窓口もご利用いただけます。ご相談内容に合わせて、事業者をご案内しています。

監修:Terra Keystone 代表(宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士)

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